2017年(平29)3月 条例予算特別委総会質疑(回答)

 

■防犯灯の設置促進と費用負担のあり方について
 
問【栃木】
1.本市における痴漢やひったくりは道路上で発生することが多く、その防止策として防犯灯を設置し明るくする取組みが行われているが、本市の防犯灯に係る平成29年度及び平成28年度の当初予算額を聞きたい。
 
回答【道路下水道局長】
○防犯灯に係る予算は,防犯灯を設置管理している町内会等に対し道路照明補助として,工事費補助金や管理費補助金を交付している。
○当初予算額
H29:1億5千9百万円余
H28:1億3千8百万円余
 
問【栃木】
2.道路照明補助金の予算額は、平成28年度よりも約2千万円程度の増額となっているようだが、その補助金施策で充分なのか疑問がある。さて、ここで基本的なことを確認するが、道路上には防犯灯と福岡市が管理する道路照明灯、いわゆる直営灯があるが、本市におけるこれらの定義を聞きたい。また本市の防犯灯と直営灯はそれぞれ何基あるのか。さらに設置管理の負担を誰が行っているのか聞きたい。
 
回答【道路下水道局長】
○定義
防犯灯:犯罪の防止を目的として,町内会等が主に生活道路に設置している照明灯
直営灯:交通安全の確保を目的として,福岡市が設置している照明灯
○平成27年度末時点の基数
防犯灯:約4万5千基
直営灯:約3万7千基
○設置管理の負担者
防犯灯:町内会等(福岡市が費用の一部を補助)
直営灯:福岡市
 
問【栃木】
3.福岡市では防犯灯の設置管理を町内会等が行い、福岡市は設置管理に対して、補助金を交付しているとのことだが、他の政令市は防犯灯の設置管理がどのように行われているのか、市で設置管理を行っている都市があるかどうかも含めて聞きたい。
 
回答【道路下水道局長】
○20政令市のうち,町内会等が設置管理している都市が11都市
・設置管理の補助金を交付している都市が福岡市を含め10都市
・補助制度がない都市が1都市
○市が設置し管理は町内会等が行っている都市が1都市
○町内会等が設置管理しているものと,市が設置管理しているものとが混在している都市が5都市
・設置管理の補助金を交付している都市が4都市
・設置のみに補助金を交付している都市が1都市
○市が設置管理している都市は仙台市,さいたま市,神戸市の3都市
 
問【栃木】
4.仙台市、さいたま市、神戸市では、道路上の防犯灯のすべてを,市が設置管理しているとのこと。そこで、この3政令市と本市の道路照明灯の設置状況を比較したいが、それぞれの政令市の人口や面積が異なるため、客観的評価として、人が生活している地域の単位面積における防犯灯、直営灯の合計基数を聞きたい。あわせて、最も多い都市と少ない都市の基数も聞きたい。また、本市は20政令市の中で何番目になるのかを聞きたい。
 
回答【道路下水道局長】
○総面積から林野と主要な湖や沼を差し引いた土地を「可住地面積」として国が定義している。
○各政令市が把握している防犯灯,直営灯の合計基数で可住地面積あたりの基数を比較すると
・福岡市  :355基/km2
・仙台市  :261基/km2
・さいたま市:412基/km2
・神戸市  :443基/km2
・最も多い都市(川﨑市):651基/km2
・最も少ない都市(新潟市):116基/km2
○20政令市の中で,本市は設置基数の多い方から11番目。
 
問【栃木】
5. 本市の可住地面積あたりの設置基数は政令市で中位であり、他都市と比べて「薄暗い都市」と言えなくもない意外な答弁でした。防犯灯を市が設置管理している神戸市やさいたま市と比べると少なく、福岡市は防犯灯をもっと設置し、防犯のまちづくりを推進していくべきではないかと考える。
生活道路の防犯灯設置については、犯罪の防止などの観点から他都市でも新設要望が多く、今後ますます増加するとの見方を示した自治体もあるが、本市の状況はどうなのか。防犯灯を設置したいが補助金制度を知らない町内会等もあるのではないかと考える。過去3年間の防犯灯設置の補助申請状況とあわせて本市の補助金制度の周知方法及び町内会と市の対応状況を聞きたい。
 
回答【道路下水道局長】
○工事費補助の申請基数
H25:新設426基,建替3,804基
H26:新設378基,建替5,323基
H27:新設530基,建替5,584基
○本市は積極的に防犯灯の補助制度の周知に努めている。
○町内会等は地域の状況から,必要な箇所において防犯灯の新設やLED防犯灯への建替を計画し,補助申請されている。
○補助申請があったものすべてに補助金を交付している。
 
問【栃木】
6.町内会の中には本当は防犯灯を設置したいが、財政等の理由で申請できない町内会もあるのではないかと考える。本市の生活道路に設置した防犯灯は地域に支えられており、自治会、町内会の住民数、財政等地域の状況によっては、防犯灯の維持管理が負担になりはしないかと危惧する。そこで、防犯灯の地域負担の軽減策について、これまでどのように取り組んできたのかを聞きたい。また、平成27年12月議会の一般質問における田中慎介議員の議会質問を受けて、市が防犯灯の管理台帳、設置位置図を集約し、必要に応じて町内会へ情報提供を行っていくと答弁されていたが、その後の状況を聞きたい。
 
回答【道路下水道局長】
○防犯灯はS42年度から町内会等へ補助金を交付しており,適宜,地域負担の軽減に取り組んでいる。
○近年の負担軽減
・工事費補助
H23年度からLED防犯灯を補助対象に追加
H25年度から補助率をアップ 新設・建替:1/2→2/3
・管理費補助
H26年度から年間1基あたりの補助額を増額
・申請事務の簡素化:申請書の簡略化や個別相談の実施
○防犯灯の管理台帳と設置位置図については,管理費補助の申請を受けた町内会の約9割から提出していただいており,未提出の町内会についても引き続き提出を求めていく。
○町内会から依頼に応じて,管理台帳と設置位置図を提供していく。
 
問【栃木】
7. 市は補助制度を充実させるなど、町内会等への負担を軽減してきたと言うが、まだまだ充分ではないと思う。1つの例として、地下鉄七隈線沿線の宅地開発が進み、田んぼが住宅で埋められてきているが、道路照明灯とりわけ防犯灯の設置が追いついていない地域も見られる。これらの地域の町内会においては、財政力にも限界があるのではないかと思うが、この場合も防犯灯の地域負担の原則を貫くのか、見解を聞きたい。
 
回答【道路下水道局長】
○「福岡市犯罪のない安全で住みよいまちづくり推進条例」の基本理念
・市民,地域団体及び事業者は,自らの安全は自らで守り,地域の安全は地域で守るという防犯意識のもとに,地域防犯活動に自主的に取り組み,地域社会の絆の強化を図ること。
・市は,関係機関と連携のもと,市民等が行う地域防犯活動の促進を始めとした防犯施策を推進すること。
○また,「福岡市防犯のまちづくり推進プラン」で町内会等の防犯灯の設置管理に関する費用について助成を行い,防犯環境に配慮したまちづくりの推進を図るとしている。
○福岡市としては,この基本理念等に基づき,今後も防犯灯への補助金制度を実施していく。
 
問【栃木】
8.地下鉄整備により開発事業者などに開発利益が生じるとされるが、公費投入によりもたらされたこの利益は適正に地域に還元されるべきではないかと考える。宅地開発がなされた場合、開発事業者に対して、どのような基準に基づき、道路照明灯の設置等を促しているのか。
 
回答【道路下水道局長】
○宅地開発における直営灯の設置基準は,住宅都市局で取りまとめられた「開発許可制度と開発許可申請の手引き」に,直営灯の設置が必要な箇所など記載されている。この「手引き」に基づき,道路管理者として開発事業者と協議を行っている。
 
問【栃木】
9.交通安全を目的とした道路照明灯の設置を開発事業者に促す文言が「開発許可制度と開発許可申請の手引き」に記載されているが、過去3年間の設置実績について聞きたい。また、生活道路にかかる防犯灯の設置については記述がないが、開発後の一定期間は事業者負担を求めるなど維持管理と負担のあり方に検討の余地はあるにせよ、開発利益による防犯灯の設置を誘導するために、「手引き」に書き加えるべきだと考えるが所見を聞きたい。
 
回答【道路下水道局長】
○過去3箇年の設置実績 H25年度:14基 H26年度:8基 H27年度:17基
○直営灯は公共施設として,都市計画法に基づき開発完了後,市が引継ぎを受け管理を行っていくため,設置にあたっての考え方・箇所などを「手引き」に記載。
○防犯灯は,公共施設ではなく町内会等が管理する施設のため,「手引き」へ記載していない。
 
【栃木】
10.地域社会の安全安心を支える防犯灯の維持管理は本来自治体の責務ではないのかと思う。住民個々人の安全努力や協力を求める場合があるとしても、自治体が率先垂範して自らの責務を全うする姿勢を地域、住民に認知、評価されることが前提でなければならないのは言うまでもない。先ほど当局は、防犯灯の補助申請があったものすべてに補助金を交付しているとのことだったが、町内会によっては財政力などから補助申請していない隠れたニーズがまだあるのではないかという疑問は拭いきれない。防犯灯の設置を促進して「明るいまちづくり」に向けて、本市の一層の奮起を要望する。

 

■家庭部門・業務部門の温暖化対策について

 

問【栃木】
1.本市の温暖化対策について、平成29年度の主な取組みと予算額を聞く。
 
回答【環境局長】
○主な取組みは住宅用エネルギーシステム導入や電気自動車購入等への助成,出前講座の開催等の啓発,事業所省エネ計画書制度の創設など。
○予算額は2億8,505万2千円である。
 
問【栃木】
2.地球規模ですすむ気候変動は温室効果ガスによる温暖化が主要因であることは疑いようのない事実だとされています。このような人類共通の危機感が各国のリーダーたちを突き動かし、一昨年12月に気候変動枠組み条約(パリ協定)を締結に走らせました。各国で条約の批准作業が進み、温室効果ガス二大排出国の中国、米国をはじめ、温室効果ガス排出量を2013年比で2030年時に26パーセントとする削減目標をかかげる我が国も昨年末に批准にこぎつけたところです。また、本市も政府方針を受ける形で、国以上に厳しい28パーセント削減の意欲的な目標を打ち立て取り組もうとしているところです。しかし、パリ協定離脱を公言するトランプ大統領の誕生でその影響が心配されますが、温暖化対策の今後の取り組みについての政府見解の考え方を聞きたい。
 
回答【環境局長】
○国際的な協力の下で,国と地方公共団体,事業者,国民が連携して率先して取り組み,温暖化対策と社会成長を両立させた低炭素社会の実現を目指すとされ,政府の方針に変更はない。
 
問【栃木】
3.つぎに、主要国による温室効果ガス排出の現状を踏まえた同条約(パリ協定)の意義を聞かせていただきたい。
 
回答【環境局長】
○パリ協定の主な意義は,歴史上初めて,米国や中国に加え,途上国を含めた全ての国と地域が参加する合意がなされたこと。各国の取組状況を検証する仕組みが作られたこと。
 
問【栃木】
4.同条約(パリ協定)批准の意義は今後も揺るぎなく政府、自治体の国をあげて温室効果ガス排出削減にむけて取り組みを進めるという我が国の意思を改めて示されたと受け止める。そこでまず削減目標を26パーセントとした我が国ならびに我が国の方針を踏まえて28パーセント削減目標とした本市における温室効果ガス排出量のうち、二酸化炭素排出量の10年間の増減状況を尋ねる。
 
回答【環境局長】
○直近平成26年度までの10年間の二酸化炭素の排出量は,国は,概ね減少傾向にあり 約2.5%減少している。
○福岡市は,増加傾向にあり約27.3%増加している。
 
問【栃木】
5.二酸化炭素の排出量は、ここ10年間で全国は2.5パーセント微減したものの、本市は27.3パーセントも増加した。その理由を聞きたい。
 
回答【環境局長】
○直近10年では,技術の進展により,製造工場での燃料使用量が減少したことや,自動車の燃費性能が向上したこと等に伴い,産業部門,運輸部門の二酸化炭素排出量は減少し,業務部門,家庭部門は,電力に依存する割合が高いため,火力発電の割合の増加に伴い二酸化炭素排出量は増加している。
○産業部門,運輸部門の割合が高い全国では微減し,業務部門,家庭部門の割合が高い福岡市では増加した。
 
問【栃木】
6.本市が国を上回る厳しい削減目標を立てた理由は温室効果ガス排出量増加率の高さに有ると理解はしたが、削減目標を国より僅か2ポイント上回る28パーセントとすることではたして十分なのか、適切なのか。本市目標設定の根拠を示していただきたい。
 
回答【環境局長】
○福岡市において今後も増加が見込まれる世帯数や事業所延床面積の将来予測を前提に,国の対策に加え,建築物の省エネ化,事業所の省エネ推進,公共交通機関の利用拡大などの市独自の取組みによる削減分を上積みして設定した。
 
問【栃木】
7.全国平均とは異なる産業構造、都市構造の本市では、温室効果ガス排出量の構成比が、家庭部門と業務部門の民生部門で60パーセントを超えるとともに、排出量はここ10年間で業務部門の50パーセント増、家庭部門では64パーセントも激増している。この分野の削減が課題だと思うが、今後どのように取り組むのか、削減効果が大きいと期待される施策を知りたい。
 
回答【環境局長】
○これまでの啓発活動により,市民・事業者の日常的な省エネ行動は定着している。
○市民,事業者ともに,ハード面の整備を伴う省エネ行動促進については,今後の課題だと考えている。
○住宅の省エネ改修促進や,中小事業所,テナントビルなどへのLED照明をはじめとした省エネ機器の普及などを考えている。
 
問【栃木】
8.家庭部門では、たびたび質問してきた省エネ住宅改修は効果が期待されるもののひとつだと思う。そこで、期待される効果について論理的、科学的に示される必要があると考えるが、省エネ住宅改修制度を導入する政府や自治体、産業界の省エネ効果や費用効果などのデータを紹介いただきたい。
 
回答【環境局長】
○環境省が,戸建住宅の窓に内窓を設置した場合,年間冷暖房費を13%削減できると公表している。
○京都市が,戸建住宅の窓に内窓を設置した場合,年間光熱費を約2万円削減できると広報している。
○業界団体である板硝子協会は,戸建住宅の窓ガラスを複層ガラスに取り換えた場合,年間の二酸化炭素排出量を350キログラム,冷暖房費を約4.5万円削減できると公表している。
 
問【栃木】
9.国土交通省社会資本整備審議会住宅宅地分科会の(伊香賀)専門委員発表の資料によると断熱性能向上の費用対効果(投資回収年数)の分析例で、一人当たり38万円の断熱性工事費用に対して、光熱費削減効果は25年で回収。また同条件で、断熱気密住宅における罹患率低下の省エネ効果以外の効果を加味すると16年で回収するとしている。省エネ対策の費用効果の考え方については、光熱費削減効果は政策浸透にとって重要であることは言うまでもないが、これにとどまらず快適性や健康性向上などの省エネルギー以外のメリットも踏まえて省エネ技術を考える必要があるとする見解を資源エネルギー庁は平成26年10月に示していました。省エネ住宅改修の効果について、本市の見解を聞きたい。
 
回答【環境局長】
○省エネ住宅改修は,エネルギー使用量削減による二酸化炭素排出量の削減効果に加え,経済的なメリットもある。
○また,結露防止による快適性の向上や,浴室やトイレの極端な温度低下が抑制されることによる脳血管疾患・心疾患の予防効果もあると考えられる。
 
問【栃木】
10.わたしの先の質問に対する答弁にありましたが、温室効果ガスの削減効果、健康性向上効果などとともに経済性についても実証がなされてきた二重ガラス窓など断熱建材を使った住宅改修を促進させるための本市独自の補助制度は国の補助制度と連携して、本市の家庭部門における温暖化対策のエースであり、その切り札にさえなるのではないかと考えます。昨年の条例予算特別委員会総会質疑で、省エネ住宅改修補助制度の創設に意欲を示していただきましたが、改めて見解と決意を聞きたい。
 
回答【環境局長】
○省エネ住宅改修への支援については,「福岡市地球温暖化対策実行計画」に市が取り組むべき施策の1つに位置づけている。
○窓の省エネ改修については,比較的低廉な費用で工事ができ,住宅の快適性も向上するため,市民が取り組みやすい省エネ行動と考えている。
○福岡市では,二重ガラス窓などについて,十分認知されていないため,まずは改修費用や住環境向上などを広報し,市民の改修意欲を喚起していく。
 
問【栃木】
11.つぎに、業務部門の温暖化対策について聞く。業務部門では、新築建築物と既存建築物に大別されると考えられるが、まず、新築建築物について、国は新築建築物には省エネ対策を義務付けた建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律(建築物省エネ法)を平成29年4月に施行するが、その概要と省エネ効果を尋ねる。
 
回答【環境局長】
○建築物省エネ法は,国が定めた省エネ基準に適合しない建築物の建築を規制するものであり,住宅以外の一定規模以上の新築建築物は,断熱化や空調,照明の高効率化等により,国の基準への適合が義務付けられる。
○国は,2030年度までに約1,000万トンの二酸化炭素排出削減を見込んでいる。
 
問【栃木】
12.福岡市においても、天神ビックバンと言われる同地区再開発では、対象面積80ヘクタールのエリアに、10年間で30棟の建築物が新規に更新、建て替わり、延べ床面積が1.7倍に増加するとされる。そこで、対象エリアにおける現在の温室効果ガス排出量はいくらで、先の新築建築物に対する規制をクリアしたとすれば10年後には何パーセント増加するのか、聞きたい。
 
回答【環境局長】
○天神ビッグバン対象エリアの温室効果ガス排出量は,市全体の業務部門の排出量から床面積で按分すると,約5万6千トンと見込まれる。
○10年後は,建築物省エネ法の規制をクリアしても,延床面積70%増加に対し,排出量は50%程度増加すると推計される。
 
問【栃木】
13.ここまでは新築建築物についてお尋ねしたが、一方、既存の建築物についても国はエネルギーの使用の合理化等に関する法律(省エネ法)に基づいて省エネの取り組みについて報告を義務付けているが、法制度の概要と効果、取り組み状況を知りたい。あわせて、同法が対象とする本市域内の事業所の市域全体に占める事業所数と二酸化炭素排出量の割合を知りたい。
 
回答【環境局長】
○省エネ法では,一定量以上のエネルギーを使用する大規模事業者を対象に,国へのエネルギー使用量等の報告と省エネ計画書の提出を義務付けている。
○その効果については,国において,事業者への立入調査等を実施しており,着実な省エネが達成されているものと考えられる。
○市内における省エネ法対象で報告義務がある事業所数は,平成25年度において市内全事業所の約0.2%にあたる約120で,二酸化炭素排出量の割合は,市内の業務部門,産業部門における排出量の約25%である。
 
問【栃木】
14.省エネ法の規制によると、本市域内の業務部門・産業部門における二酸化炭素排出量の約25%をカバーするに止まるとのこと。すると残りの75%が手付かずとなるが、本市は手付かずのこれらの事業所について独自の事業所省エネ計画書制度を導入するため、来年度は制度の導入を検討すると決算特別委員会で答弁したが、制度のポイント、効果と実施スケジュールを聞きたい。
 
回答【環境局長】
○新たに創設する事業所省エネ計画書制度では,中小規模の事業所が多い福岡市の特性を踏まえ,省エネ法の国への報告対象外のうち一定規模以上の事業所にも福岡市への省エネ計画書の提出を求める。
○この制度により,対象事業所にエネルギー使用状況を把握させ,計画的に省エネに取組むよう促すとともに市がサポート等をすることで,業務部門の二酸化炭素排出量の削減が図られると考えている。
○実施スケジュールは,平成29年度に,対象範囲等の制度の枠組みを決定し,説明会開催や市ホームページ等により制度の周知を図り,30年度から運用を開始する予定。
 
問【栃木】
15.産業活動の著しく停滞するような制度設計は論外だが、効果の期待できない精神運動に陥らないように意見する。さて、ここまでは、新築建築物、既存建築物の対策であるが、あわせて天神ビッグバン等の再開発の機会を捉えた対策も必要と考える。過去、シーサイドももち地区では、平成7年から海水を利用した未利用エネルギーの活用で、地域の業務ビル全体を対象に冷暖房用の熱エネルギー供給システム網を張り巡らしている。当初は本市も出資した3セクでスタートしたが、現在は九州電力、西部ガスの2社が株主となっている株式会社福岡エネルギーサービスが管理運営。営業収支が近年、黒字に転換したという。シーサイドももちの時とは開発期間や技術革新の進展など条件が異なるとは思うが、開発エリアをあげて省エネ、温暖化対策に取り組むためには、シーサイドももちの先駆的な事例を参考に実現可能性を追求すべき。例えば天神の再開発エリアについては、地域エネルギー供給システムについて研究しているとも聞くが、未利用エネルギーや再生可能エネルギーを活用した地域エネルギー供給システムの導入可能性について、本市の見解を聞きたい。
 
回答【環境局長】
○地域エネルギー供給システムについては,天神ビックバンの対象エリアにおいて,開発事業者との間で協議しているが,ビルの建て替え時期が数年にわたり段階的に行われること,初期費用の負担の在り方などについて関係者の合意形成のハードルが高いなどの課題がある。
○地域エネルギー供給システムについては,エネルギーの効率的な利用が図られ,省エネ・温暖化対策に資するものと考えているので,天神ビックバンに限らず,今後とも再開発の機会を捉えて,導入を働きかけていく。
 
問【栃木】
16.再開発に関係する各種企業をはじめ、エネルギー供給会社や地下鉄、下水道の未利用エネルギーを有する本市の積極的なイニシアチブによる官民総がかりの取り組みを期待する。そして、国や自治体が税等公費で負担する温暖化対策のための費用は本来、温室効果ガスの発生原因者が負担すべきだとする社会的費用の内部化をいっそう進めるべきだ。そのためには、対象事業所の固定資産税や都市計画税、法人市民税の税率加減で削減目標を達成するなどの政策誘導に加えて、削減目標未達成の対象事業所に温暖化対策のための協力金を拠出してもらうなど、地域版の温室効果ガス排出権取引制度を導入するなど、社会的規制と経済インセンティブが相互に働く制度創設も考えられる。
 
省エネ住宅改修は、補助制度の創設に至っておらず、来年度の新規事業が事業所省エネ計画書制度のみである。本市の温室効果ガスの28パーセント削減目標を達成するためには先程答弁のあった天神再開発地区の温暖化対策を考えると、建築物省エネ法による新築建築物の省エネ規制頼りでは不十分であり、さらには市内事業所の集中する天神などの業務地区でなければできない集約化された温暖化対策、省エネ対策が必要であり、このままでは目標達成が疑問なしとは言い切れない。
そこで、パリ協定の発効により世界全体で,また国においても温暖化対策を推進する機運が高まる中,本市の今後の温暖化対策における目標達成に向けた決意をお尋ねして、この質問を終える。
 
回答【環境局長】
○エネルギーの大量消費地である福岡市においては,持続的発展が可能な社会の実現に向けて,相応の役割を果たすことが必要であり,それにより「都市の成長と生活の質の向上の好循環」を実現しなければならないと考えている。
○今後とも,「地球温暖化対策実行計画」に掲げる「地球にやさしい暮らしと都市活動とが調和した発展を続けるまち・ふくおか」の実現に向けて,市民・事業者にわかりやすく,かつ,施策の効果を実感できるよう留意しながら,省エネの促進や再生可能エネルギーの導入などに率先して取り組んでいく。
 

 

過去の質疑応答

■2016年10月7日 決算特別委員会総会質疑
■2016年3月7日 平成28年度福岡市予算議会 補足質疑応答全文
■2015年9月11日 一般質問 質疑応答全文
■2014年9月9日 福岡市雇用特区 質疑応答全文